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今秋の国民文化祭で遊山箱のイベントを開く武庫川女子大助教授
三宅正弘(みやけ・まさひろ)さん   2007/1/6 12:48
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今秋の国民文化祭で遊山箱のイベントを開く武庫川女子大助教授 旧暦の桃の節句に弁当やお菓子を詰めた三段重ねの弁当箱。江戸時代から徳島の人々に親しまれてきたこの「遊山箱」を使ったイベントを今秋、県内で行われる国民文化祭で開く。「地元の文化を見つめ直すきっかけになるだけでなく、県外にも発信できるチャンス。徳島の財産として遊山箱を残していける絶好の機会ととらえている」

 期間中は、徳島市内の中心市街地をミュージアムに見立て、商店のショーウインドーなどに県民から募った数百個の遊山箱を展示。江戸から昭和にかけての年代物に加え、国文祭へ向けて今後、県内で開く体験教室で作る”平成版“も並べる。「家庭で遊山箱が保管されていても、単なる飾りになっている。写真も展示して実際に使われていたころの様子なども伝えていきたい」。遊山箱の思い出を語り合うシンポジウムも計画中だ。

 武庫川女子大では都市デザイン論やまちづくり論を教える。「地域の人が話し出したら止まらないような”隠れたわが街自慢“を題材に考えていく」のが手法で、ユニークなテーマを追って全国どこへでも出掛ける行動派。兵庫県芦屋市出身だが、二〇〇一年から五年間、徳大工学部に務めたのが縁で遊山箱に関心を持った。「この話題になると、ご夫人たちのボルテージが上がり、熱っぽく語り始める」からだ。

 徳島新聞暮らし面で連載中の「見えた! 街の魅力」に執筆。直後から大反響を呼び、昨年三月には徳島市内の商店街と“遊山箱祭り”を開き、ブームの火付け役になった。「徳島には遊山箱以外にも、ういろうづくりなどの知識や技術が家庭で受け継がれている。これは神戸や大阪といった都市にはなく、すごいこと」と言う。

 国文祭後には、大勢の人々に呼び掛けて遊山を楽しむ構想も。「一過性のイベントに終わらせるのではなく、昔のように年中行事の一つに戻らせたい」と力を込めた。

 芦屋市内で妻と二人暮らし。三十七歳。