徳島新聞Web

11月22日(水曜日)
2 2
21日(火)
22日(水)
県教育委員長に就任した
佐藤盛仁(さとうせいにん)さん   2010/8/5 10:19
このエントリーをはてなブックマークに追加

県教育委員長に就任した 60歳代がほとんどの県教育委員6人の中で、ひときわ若い44歳。現役の子育て世代だけに、会合では保護者の視点で行政に直言・提言する。「学校で何が起きているのかを素早くキャッチし、問題提起するよう心掛けている。それが委員会でのわたしの存在意義」。相手に伝わりやすいよう、ゆっくりと丁寧に話す。「腰が低く温厚」という周囲の評もうなずける。

 高校卒業後に進んだ北海道大学では経済を学び、高野山大大学院で密教学を修めた。真言宗御室派の総本山・仁和寺(京都市右京区)の門跡を務めた父・令宜(りょうぎ)さん(76)の跡を継ぎ、三好市の箸蔵寺第63代住職になったのは2004年12月。「いろんな人とかかわれるのが僧職の魅力。一人一人と深く接する住職でありたい」

 本年度の全国学習状況調査で「地域の行事に参加する」と答えた県内の小中学生の割合が全国平均を大きく下回ったことを憂う。「豊かな自然や多彩な伝統文化など、徳島には多くの教育資産があるのに十分に生かし切れていない」。地域を知り、地域の良さを教えるには、体験学習をもっと充実させる必要があると考えている。「一度は県外に出ても、徳島の発展のため、やがて帰ってくるような、郷土を愛する子どもを育てたい」と力を込める。

 好きな言葉は、仏教用語の「法爾自然(ほうにじねん)」。「あるがまま」の意味だ。「そのまま何もしなくてもいいというのではない。大切なのは等身大の自分を知り、できることとできないことを知ること。それが成長につながる」。しみじみと語った。

 読書家。ジャンルを問わず、忙しくても月10冊は読む。父、高校2年の長男(16)、母(77)、妻(43)の5人家族。三好市池田町州津。