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人(徳島県関連)
特許庁長官になった
岩井良行(いわいよしゆき)さん   2010/10/15 10:20
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特許庁長官になった 特許をはじめとする産業財産権制度が日本にできて今年で125年。その記念式典が18日、天皇、皇后両陛下をお迎えして帝国ホテル東京で開かれる。

 「大変重要な節目のときに長官になった」と気を引き締めながら、地域経済や中小企業、技術開発に役立つ産業財産権制度の新たな展開に思いをはせる。

 1978年に通商産業省(現経済産業省)に入省。ジェトロ・ブリュッセル事務所長、和歌山県警本部長、大臣官房会計課長、大臣官房審議官(政策総合調整担当)、資源エネルギー庁資源・燃料部長、中小企業庁次長、防衛省大臣官房審議官と、さまざまな部署を経験してきた。その中で常に心に留めてきたのが、地域経済と中小企業の発展だ。

 「中小企業は全体の99%以上を占めるが、特許の取得率は12%ぐらい。中小企業の皆さんが、もっと上手に産業財産権を使って頑張れるようにする予算を、来年度に付けたい」と力を込める。

 特許をめぐっては国際的な課題もある。新興国の台頭、技術革新の進展、経済のグローバル化を背景に、世界全体の特許出願件数が15年前からほぼ倍増していることだ。そのため、審査の結果が出るまでの期間が長くなってきた。解決策の一つが、審査情報を利用しあう「特許審査ハイウェイ」で、米国など13カ国と締結している。

 各国は審査官も増やしているが、日本では難しい。そこで任期付き審査官の増員や先行技術調査の外注化、オンライン出願の促進と、工夫を重ねている。

 モットーは、みんなが楽しく仕事ができるようにすること。「制度も組織も、支えているのは人。サービス官庁としての責任を持って、職員がこれまで以上にやる気を出せる職場にしたい」

 徳島市出身で、徳島大付属中(現鳴門教育大付属中)から灘高(兵庫)、東京大法学部を卒業。「医療観光など徳島県がやっていることを、興味を持って見ている。郷土を思う経産省の徳島県人会挙げて、お手伝いしたい」。東京・世田谷区在住。55歳。