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徳島労働局長に就任した西井裕樹(にしいひろき)さん   2012/4/25 09:41
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徳島労働局長に就任した西井裕樹(にしいひろき)さん 急激な円高、東日本大震災に伴う電力不足などで景気回復への足取りはおぼつかない。労働、雇用を取り巻く状況が厳しい中、4月から徳島の労働行政のかじ取りを担う。「ハローワークや労働基準監督署など第一線の業務を重視し、現場で働く労働者の声を大切にしたい」と表情を引き締める。

 2月の県内有効求人倍率は0・93倍で全国平均の0・75倍を上回り、0・9倍台前半を8カ月間維持しているが、持ち直しの動きは依然として足踏み状態とみる。少子高齢化が進む県内の現状も踏まえ、労働人口の拡大につながる対策に力を注ぐ。

 昨年、県内で起きた労働災害は757件と過去最少になった一方、メンタルヘルスが原因の休職・復職トラブルの相談が増えている。これまで以上に心の健康管理の徹底や労働条件の改善、職場復帰プログラムの推進を各事業所に指導するつもりだ。

 高度経済成長期を経て、労働条件や賃金など大企業と中小企業との格差が社会的な問題に。立場の弱い労働者らを助けたいという思いから、労働行政を志すようになった。大阪労働基準局を振り出しに32年。厚生労働省本省のほか、大分や岐阜、長野など地方の労働問題の解決に尽力した。

 2002年から2年間勤務した東京労働局は、労災認定の取扱件数が全国の1割を占める。認定までに時間が掛かる「心の病」が原因となる事案が急増する中、迅速で正確な調査を心掛けた。「残された遺族の将来を思うと、1日も早い認定が必要。東京の認定スピードが上がれば全国に波及する」。飾らず、淡々。その話しぶりに実直な人柄がにじみ出る。

 徳島勤務は初めてだが、生まれは大阪。阿波弁にも親近感がある。新鮮な県産の野菜や果物に、趣味の料理にも自然と力が入る。

 東京都内の自宅に妻と子どもを残して単身赴任。堺市出身。54歳。