徳島新聞Web

10月20日(金曜日)
2 2
19日(木)
20日(金)
老人施設などで公演を続ける「お笑い福祉士」吉川美智子(きっかわみちこ)さん   2013/1/4 09:52
このエントリーをはてなブックマークに追加

老人施設などで公演を続ける「お笑い福祉士」吉川美智子(きっかわみちこ)さん 「3年ぶりに笑った」。訪問した施設で高齢者に言われたことが今でも大切な思い出になっている。芸名は「ドリーム亭オカリーナ」。笑いで健康を届ける「お笑い福祉士」として、2005年から老人施設などで公演しており、間もなく500回を迎える。

 趣味のオカリナに必要な腹式呼吸を練習するため、04年から徳島新聞カルチャーセンターで阿南市出身の落語家笑福亭学光さん=大阪府茨木市在住=の「お笑い福祉士養成講座」に通っている。施設への訪問は学光さんが勧めた。

 舞台では人形の「福ちゃん」と腹話術で掛け合いを披露。最後にオカリナで「ふるさと」などを演奏すると、お年寄りが静かに聞き入り、口ずさむ。

 脳腫瘍で12年間看病した父を1995年に亡くした。多くのお世話になった人のことを思い、何か恩返しできることがしたいと考えるようになった。

 「笑いには本当に力があるんだなあと感じます」と言う。数年前に母が入院し、講座に通えない時期があった。退院後、久しぶりに仲間の芸を見た時、それまでにないほど大笑い。疲れていた自分に気付き、父の介護の時に笑わせてくれる人がいたら、父も自分も苦しさを忘れられたかもしれないと思った。

 お年寄りが喜んでくれる表情を見るのがうれしい。長女からなぜお笑いをやっているのか尋ねられ、少し悩んで「やっぱり人との出会いが楽しいからかなあ」と答えた。

 徳島市北田宮2で夫と2人暮らし。「素人でも芸人。年齢で判断されたくない」と年齢は非公表。間もなく90歳になる2人の母の家に通って生活を手伝いながら、訪問活動を続けている。