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徳島ヴォルティス新主将になった斉藤大介(さいとうだいすけ)さん   2013/2/22 10:09
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徳島ヴォルティス新主将になった斉藤大介(さいとうだいすけ)さん ピッチに立てる幸せを実感している。昨年8月の右アキレスけん断裂の逆境を「開幕に間に合わせる」との強い意志で乗り越えた。入院中もコーチから試合の録画映像を取り寄せて研究するなどシステムが変わったチームのことを気に留めていた。妻彩子さん(30)と長男草介君(2)の家族をはじめ「周囲に支えられた6カ月間。感謝しかない。自分は言われたことをしただけ」と地道なリハビリに耐えた日々の努力を包み隠す。

 しかし、その「当たり前」をやり遂げることがいかに重要か。小林伸二監督が凝視する合流時のサーキットトレーニング。周りを見たポジション取り、ドリブルから方向転換したときの顔の向き。単調にこなすのではなく「すべてがゲームに近い動きだった。ベテラン選手がやるべきことをきっちりやるとチームが引き締まる」と感じた指揮官は、高い意識を持つ32歳、チーム3番目の年長者にまとめ役を託した。

 人望は厚い。地元・大阪の金光一高3年時に部員からの圧倒的得票で主将に推された。本人は「人気で決めるのはおかしい」と訴えたが、監督からも支持されキャプテンになった。2007年の京都時代にも主将に抜てきされ、全48試合出場でJ1復帰に貢献した。今回、2次キャンプ明けに打診された就任を「自分にできる限りのことはやりたい」と意気に感じて引き受けた。プロ1年目の出会いから敬愛する三浦知良(横浜FC)のように「取り組む姿勢で若い選手を刺激したい」と語る。

 真面目一辺倒に思われがちだが根は明るい。宮崎キャンプ終盤、練習を終え宿舎に向かうワゴン車を待っていた数人の選手が乗り込もうとドアを開けた。すでに車内でどっかりと腰を下ろした姿に驚く仲間へ一言。「皆の衆、待たせたな」。完全合流を果たした日だった。