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徳島県議会第87代議長になった杉本直樹(すぎもとなおき)さん   2013/3/15 08:48
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徳島県議会第87代議長になった杉本直樹(すぎもとなおき)さん 県議会最大会派に所属する議長未経験12人のうち、ただ一人の副議長経験者とあって早い段階から次期議長と目されていた。選出後の初登壇では普段と変わらない朴訥(ぼくとつ)な口調で県民福祉の向上、県政発展への思いを語った。「質問での登壇とはまた違う感じ。ほんまに緊張した」。飾らない言葉は持ち味でもある。

 県議会は2012年度を改革元年と位置付ける。議会基本条例や行動計画など、従来なかった自らの規範や指針を相次いで策定した。「次は本格的な実行段階に移る。県政に対する監視、評価機能を一段と強め、より開かれた議会へと歩みを進めるのが私の役目」。不断の努力でかじ取りに臨む、と意気は高い。

 定数1の那賀選挙区で現在5期目。議会改革の本丸であり13年度中に結論を出す定数削減問題では、人口減少の著しい那賀が見直し対象となる公算が大きい。「個人的には残してほしいし、残すべきだと思う。けれど立場的には白紙でないとなあ」。公正無私の議長職を貫く決意だが、定数問題には揺れる胸中を明かす。

 大学在学中に父親が急死。中退して家業の林業を継いだ。隆盛を誇った県内林業は既に衰退の坂を転がっていた。県議になって間もなく、県森林組合連合会の会長に就き、今に至る。林業振興は県議を志した動機であり、一貫したライフワークだ。

 県が林業再生に向けて05年度から取り組む大規模プロジェクトには、並々ならぬ思いを込める。14年春に操業する木材・建材販売大手のナイス(横浜市)の誘致では県に全面協力。大手資本の進出を警戒する多くの地場企業に対し「販売網を借りて協力、共存すれば大きなチャンスだ」と粘り強く説得して回った。

 「一昔前、大阪の住宅は全部徳島の木材でできていると言われた。そこまでは望まないが、幾らかの活況を取り戻せれば」。那賀町海川で妻と暮らす。71歳。