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徳島県中学校体育連盟会長に就任した河野暁(かわのさとる)さん   2013/5/11 12:47
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徳島県中学校体育連盟会長に就任した河野暁(かわのさとる)さん 体罰は根絶できるのか。運動部活動中に指導者から体罰を受けた大阪市の高校生が自殺した問題が教育現場に重い課題を突き付けている。県内中学校体育のかじ取り役を任され、あらためて思うのは「部活はあくまで教育活動の一環であり、生徒の健全育成を目指すもの。指導者は生徒の生命を守り、人権を尊重し、個性を育むことが使命」。あらゆる暴力行為の根絶へ決意を新たにする。

 暴力とは決して相いれないフェアプレー精神を重んじる姿勢は、サッカーの審判を長年務めたキャリアに基づく。鳴門高、中京大でサッカーをし、大学卒業後、中学校の保健体育教諭になった。赴任校でサッカー部監督に就く一方、審判員資格の取得に挑んだ。1987年に県内4人目となる1級審判員に合格。公正なジャッジに定評があり、Jリーグ2年目の94年から1級審判員の定年(50歳)を迎えるまでの12年間で史上10人目となるJ1戦副審担当通算120試合を達成。体力維持に努め、週末は審判に赴くというタフな毎日だったが、プロのピッチに立った幸福感もあった。選手の心理状態や個性を把握した上で試合を統制し、好ゲームを演出した経験は教諭としての成長にもつながった。

 大塚製薬陸上部監督の河野匡氏は5歳年下の実弟。「私は人にも自分にも甘いが弟は逆」と実業団チームを率いる弟を指導者として尊敬し、競技は違うがサッカーの効果的な練習法についてアドバイスを求めたこともある。周囲の評通り、どこまでも謙虚だ。

 4月に着任した川内中に午前7時すぎに登校すると校庭は朝練の選手や指導者であふれる。その活気に刺激を受け「一緒に走りたくなってきた」。「100が切れない」趣味のゴルフも再々は行けない中、原点に戻り生徒とともに汗を流す。北島町北村で妻、母と3人暮らし。57歳。