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徳島市芸術文化創造アドバイザーに就任した三枝成彰(さえぐさしげあき)さん   2013/11/13 10:03
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徳島市芸術文化創造アドバイザーに就任した三枝成彰(さえぐさしげあき)さん 365日休みはなく、元日も前日からの仕事で朝に帰宅するほどの忙しさ。それでも「友人に頼まれたから」と、徳島市が新たに設けた芸術文化創造アドバイザーの役目を引き受けた。

 徳島交響楽団が2002年と05年に上演したオペラで音楽監督を務めるなど、徳島にはこれまで何度も訪れている。幅広い交友関係の中には、作曲家の故三木稔さんや漫画家柴門ふみさんの夫・弘兼憲史さんら徳島とゆかりのある人たちの名も。

 アドバイザー就任に当たって強調するのは文化の力だ。「韓国が成功したように、文化は産業になる。安くても面白く、多くの人が来て楽しめるものが徳島にできればいい」と話す。

 市が進めている新たな音楽芸術ホールの計画にも助言する立場。深夜まで開館し、あらゆる文化団体が「部室」のように事務所を置き、徳島には出店していない有名菓子店やバーも入る…。ホールをみんなが集まるオアシスとするために、思い描くアイデアはいろいろとある。

 「改革という言葉は好きだが、改革するのは大嫌いなのが日本人。率先して市職員が変わらないといけない」。陽気な笑みを終始浮かべ、穏やかな口調ながらも、公共ホールの在り方などに改革を望む思いは強い。

 11日に市役所であった委嘱式では、文化振興の一つとしてBC級グルメでの街づくりを提唱した。「いかに多くの客を集められるかが大事。大衆が愛するものが正しい」と力説。小中学校での音楽教室や文化団体との舞台作品づくりなど、専門分野での活躍を期待する市職員を尻目に、話は多彩な方向に広がった。

 NHK大河ドラマ「太平記」やアニメ映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」など話題作の音楽を多数手掛けてきた一方で、ライフワークとしているのがオペラの作曲。これまでに代表作「忠臣蔵」など7曲を発表した。あと6曲は書くつもり。終わるときには86歳になる計算だ。「この世に生まれてきて、何か自分のやりたいことを残したいと思うだけ」。東京都内で母、妻と3人暮らし。71歳。