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徳島地検次席検事になった山田忠宏(やまだただひろ)さん   2014/4/5 11:51
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徳島地検次席検事になった山田忠宏(やまだただひろ)さん 北海道から九州まで各地の地検で勤務してきたが、四国は初めて。司法研修所教官を経て、3年ぶりの「現場」でもある。「新たな気持ちを胸に抱いている。一日も早く勘を取り戻して、適正に検察権を行使したい」

 早稲田大在学中、「巨悪は眠らせない」と語った伊藤栄樹元検事総長の言葉や、「被害者とともに泣く検察」というフレーズに感銘を受け、検事に憧れた。司法修習では、捜査や取り調べで真実を明らかにし、再犯予防を目指して処分を決めるという検事の仕事に触れ、さらに強くやりがいを感じた。

 任官2年目の1999年度から2年間勤めた山口地検下関支部時代には、JR下関駅で5人が死亡、10人が重軽傷を負った通り魔殺人事件が発生。漁船から大量の覚せい剤を押収した密輸事件や選挙違反、贈収賄など、他にも耳目を集める案件が相次いだ。

 経験は浅く、検事は支部長と2人だけという体制で数々の難事件に向き合った体験は礎となり、後の検事人生に影響を与えた。特に通り魔事件では、遺族の心の痛みや苦しみ、無念さを目の当たりにし、「被害者側の立場をくんで捜査しないといけない」と意識するようになった。

 「自然体」がモットー。「気取らず、気負わず、あるがままに対応できるように心掛けたい」と話す口調からは、その言葉通りの飾らない人柄が伝わる。プライベートでは、高杉良の「金融腐蝕列島」などの経済小説を愛読する。海が近い徳島では「唯一の趣味らしい趣味」という釣りにも親しむつもりだ。

 徳島と聞いてまず頭に浮かんだという阿波踊りは、地検の連で参加する。早くも夏に思いをはせながら「きちんと踊れるくらいにはなりたい」と笑みを浮かべた。官舎で妻と暮らす。46歳。