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徳島大大学院でハモを研究し博士号を取得した県職員岡﨑孝博(おかざきたかひろ)さん   2014/11/11 09:47
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徳島大大学院でハモを研究し博士号を取得した県職員岡﨑孝博(おかざきたかひろ)さん 徳島県職員として県内水産業の振興に尽力する傍ら、徳島大大学院の社会人コースに学び、ハモの研究で念願の博士号を取得した。研究テーマのハモは、県が近年ブランド化を進めているだけに「あっさりした味わいで天ぷらなどに最適。流通や宣伝に貢献したい」と、ハモ博士としてPRに余念がない。
 
 ハモは水揚げ後に興奮してほかの魚体にかみつくため、商品価値が下がり、漁業者を悩ませていた。勤務先の県水産研究所美波庁舎などで、夜行性で暗い場所を好むハモの習性を利用し、漁船内の水槽に黒い塩化ビニール管を沈めて「人工巣穴」とすることが考案されており、ハモが互いに傷つけることを防ぐ手段として、その有効性を論文で証明した。
 
 深夜に漁船に同乗してハモを採取するなど、苦労も多かった研究生活を「生息に適した水温を探るため、何十年分もの水温や漁獲量のデータを比較して関連性を調べるなど、大変だった。続けられたのは職場や家族の支えのおかげ」と振り返る。
 
 生まれ育った高知県佐川町では夏休みともなると、近くの川で釣りに明け暮れた。「周囲から『将来は魚の研究ができればいいね』と言われ、中学生のころから水産試験場で働きたいという夢はあった」
 
 そんな思いは京大農学部水産学科卒業後の1994年、県職員に採用されることで実現。現在は普及指導員としてアワビ、トコブシなどの磯貝の種苗放流や漁獲量調査に取り組む。
 
 漁師の高齢化や魚価下落で、県内沿岸部では水揚げ量低迷が続く中、博士号取得を「県全体の水産振興につなげないと」。徳島市で妻、2男1女ら8人で暮らす。44歳。