徳島新聞Web

10月17日(火曜日)
2 2
17日(火)
18日(水)
日本レコード大賞の作詞賞を受賞喜多條忠(きたじょうまこと)さん   2014/12/31 11:58
このエントリーをはてなブックマークに追加

日本レコード大賞の作詞賞を受賞喜多條忠(きたじょうまこと)さん 歌謡曲が日本人の心を一つに束ねていた1970年代に作詞活動を始めた。「放送作家時代に知り合った友人の南こうせつから、書いてほしいと頼まれたのがきっかけでしたね」。旺盛な創作意欲は今なお衰えることなく、第56回日本レコード大賞の作詞賞に輝いた。

 作詞家としてのターニングポイントは、早稲田大時代の体験を基に書き上げた73年の「神田川」(かぐや姫)だ。これにとどまらず、「やさしい悪魔」(キャンディーズ)、「メランコリー」(梓みちよ)、「からたちの小径」(島倉千代子)など、時代を彩る数々のヒット曲を世に送り出してきた。

 「作り手の体験に裏打ちされた言葉でなければ、聴く人の心には届かない。そのために、いろいろな経験を積み重ねてきました」。40年を超えるキャリアの中で、その思いは一貫して変わらない。「次代を担う若者に美しい日本の詩を伝え、いつまでも歌い継がれる作品を残していきたい」とも。

 今年6月から日本作詩家協会の会長も務め、多忙を極める。それでも「私には、手掛けなければならない使命がある」と言う。「今、団塊の世代が心から歌いたいと思う曲がない。彼らの琴線に触れる作品を、何としても書かないと」

 大阪・天満で昆布問屋を営んでいた父が美波町出身で、徳島は親類が多いゆかりの地だ。

 「印象深いのは、徳島の暖かくて強い海。そして、父から教えられた竹ちくわの外し方。少年時代の味ですね」。本籍・美波町阿部、大阪府出身。横浜市港北区の自宅で妻輝美さんと2人暮らし。67歳。