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第61回徳島駅伝で4年連続33度目Vに導いた鳴門市監督市橋賢治(いちはしけんじ)さん   2015/1/7 10:35
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第61回徳島駅伝で4年連続33度目Vに導いた鳴門市監督市橋賢治(いちはしけんじ)さん ゴール地点で4連覇に沸く選手たちの輪に勢いよく飛び込んだ。12分49秒差で大勝した前回とは一転、2位発進となった今回は最終日まで追う展開。それだけに喜びもひとしおだ。鮮やかな逆転勝利に「最後まで安心できなかったが今年も勝つ喜びを味わってもらえた」。あくまで選手目線。困難を乗り越え、何を得たかが重要と言う。
 
 就任5年目の今大会は初日でつまずいた。初采配を振った第57回大会でも1区の出遅れが響いて徳島に完全優勝を許しており「4年前の悪夢が脳裏をよぎった」と明かす。期間中は「1秒を大切に」と言い聞かせ、監察車からメガホン片手に選手を励まし続けた。敗戦の教訓を生かし、監督を務める鳴門高陸上部の選手を中心に育成してきた成果が実った。4年前の悔しさを知る教え子たちは大学進学後も競技を続け、今回も窮地を区間賞の走りで救った。
 
 徳島駅伝には大麻中2年から出場し、45回までの20年間で13度の優勝を経験。鳴門高3年時には4連覇を味わったが、凡走した中学3年時の悔しさを晴らそうと迎えた高校2年間はメンバー入りを逃した。中距離が専門だが精力的な走り込みで力をつけ、高校最後の大会で区間賞二つを獲得し、優秀選手にも選ばれた。「努力が報われ、うれしかった」。大体大進学後も競技を続ける大きなきっかけとなった。
 
 選手の成長が何よりの生きがい。今回も1区で凡走した教え子に「駅伝のミスは駅伝でしか返せない」と励まし、最終日に起用した。現役時代は故障など苦労も多かっただけに選手に寄り添い、決して見離すことはしない。その理由を「走ることが好きになってほしいから」と爽やかに言い切った。鳴門市大麻町。49歳。独身。