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リオ五輪でビッグひな祭りを展示したNPO法人・阿波勝浦井戸端塾理事長稲井稔(いないみのる)さん   2016/8/7 11:11
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リオ五輪でビッグひな祭りを展示したNPO法人・阿波勝浦井戸端塾理事長稲井稔(いないみのる)さん 空路で20時間以上をかけてブラジル入りし、五輪会場近くの日本の発信拠点ジャパンハウスに「ビッグひな祭り」を展示した。続々と訪れる海外メディアや一般来館者の姿に、「日本文化が詰まったジャパンハウスの中でも注目度は金メダル級」と目を細める。

 出展の計画が持ち上がったのは2年前の10月中旬。ビッグひな祭りを手掛けるNPO法人・阿波勝浦井戸端塾の前身組織の初代リーダー、殿川武男さんが86歳で死去した直後だった。「殿川さんはグローバル・ビッグひな祭りが口癖だった。世界に向けて発信したいという思いが本当に一歩実現した」と不思議な導きを感じている。

 元高校教諭で退職後は勝浦町教育長を2005年から1期4年務めた。11年夏から理事長に。心掛けてきたのは会員同士の融和。会員は高齢化で少しずつ減り、現在35人だが「活動を長く続けるためには会員同士のチームワークが欠かせない」と話す。

 毎月8日の月例会を定め、月に1度はみんなで顔を合わせるようにした。交流の中から新しい企画のアイデアが浮かんでくることもよくあるという。

 リオ入りする前日、隣のサンパウロ市にあるブラジル日本文化福祉協会を訪ね、人形を贈った。日系人が多く暮らすだけに、会員から飾り付けに関する質問が飛びだすなど大きな反響があった。「小さな町からでも世界にきらりと光る文化が発信できる」と、活動への自信は一層深まった。

 次の夢は4年後の東京五輪への出展。「また仲間と話し合って、実現の道を探ろうと思う」。世界各国から訪れる選手たちに、人形に寄せる日本人の思い、平和への願いをぜひとも伝えたいと考えている。勝浦町三渓。76歳。