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徳島地検検事正になった斎藤隆博(さいとうたかひろ)さん   2016/8/11 10:47
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徳島地検検事正になった斎藤隆博(さいとうたかひろ)さん 政財界中枢の犯罪に切り込み、「最強の捜査機関」と称される東京地検特捜部長から転任した。1989年に検事となり、通算で9年に及んだ特捜部の在籍期間が最も長い。

 「これまでに手掛けた全ての事件が記憶にあり、特別にどの事件が印象的ということはない」「特捜部が長いのは結果的になっただけで、思い入れは特別ない」

 記者の質問への答えは言葉少なで、具体的な事件について「話すのは適当でない」と口は重いが、経歴を振り返ると、さまざまな著名事件を手掛けている。

 2006年のライブドア事件や村上ファンド事件では主任検事を務め、経済事件に強いとの評価を得た。10年の陸山会事件は副部長として関わった。部長として15年の日本歯科医師連盟の迂回献金事件を指揮した。

 ただ、特捜部でも徳島地検でも検事の仕事は同じという。「自分の判断でいろいろなことができる創造性のある仕事」として検事の道を選んで以来、事実を追求する捜査の現場を歩んできた。初めて地検のトップに就き、若手検事の育成にも積極的に取り組むつもりだ。

 赤や黄色のちょうちんが彩り、阿波踊りの準備が進む徳島駅前に8日、高速バスから降り立った。「祭りを嫌いな人はいないんじゃないの」。にぎやかな街の雰囲気を気に入った。踊り本番は地検の桐々舞連で踊り込む予定で「教則ビデオを見たけど、付け焼き刃でやっても間に合わない。出たとこ勝負」と笑う。

 酒は何でもいける口で「一番うまいのは魚に日本酒」と言う。このときばかりは相好を崩し、新鮮な魚と地酒が豊富な徳島への期待を語った。家族を横浜市の自宅に残し、官舎で1人暮らし。53歳。