徳島新聞Web

10月23日(月曜日)
2 2
23日(月)
24日(火)
障害者アート展を企画した阿南の社会福祉法人理事長林正敏(はやしまさとし)さん   2016/10/8 10:48
このエントリーをはてなブックマークに追加

障害者アート展を企画した阿南の社会福祉法人理事長林正敏(はやしまさとし)さん 芸術を通じて障害者への理解を深めるためのアート展(10日まで県立近代美術館)を企画した。「障害者の豊かな創造力を多くの人に知ってほしい」と思いを語る。

 障害者支援施設シーズ(阿南市)を運営する社会福祉法人悠林舎の理事長。シーズでは2002年、利用者の活動に芸術を取り入れた。自由に絵を描いてもらい、地元の学校や銀行に掲示。すると変化が起きた。「自分の思いを表に出さない人が笑顔を見せるようになった。芸術の持つ力を感じた」。アート展は今後も、20年の東京パラリンピックに向けて年1回のペースで開く考えだ。

 1級建築士でもある。「障害者と関わる仕事をするとは思ってもみなかった」という。家業の建設会社を継ぐため大学で学び、電電公社(現NTT)建築局を経て、Uターン。1988年に父親が亡くなり社長に就いた。

 きっかけとなったのは、知人から地域に障害者の受け皿が少ないと聞いたこと。「地元に恩返しをしたい」。常々そう語っていた父親の思いをかなえようと、2000年に悠林舎を設立した。「利用者の笑顔を見るのが今の生きがい」と笑う。

 7月に相模原市の障害者施設で起こった殺傷事件は衝撃的だった。「障害者への偏見が根強く残っていることを改めて感じた」と肩を落とす。しかし、その目は前を向く。「下を向いているだけでは何も変わらない。アートの力で、障害者への理解の輪を広げていきたい」と力を込めた。

 徳島市富田橋7で妻と2人暮らし。67歳。