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真言宗大覚寺派の宗務総長に就いた伊勢俊雄(いせしゅんゆう)さん   2017/1/24 10:21
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真言宗大覚寺派の宗務総長に就いた伊勢俊雄(いせしゅんゆう)さん 全国に342の末寺がある真言宗大覚寺派の事務方トップに当たる宗務総長に就いた。年間約20万人が参拝する同派の大本山・大覚寺(京都市右京区)の執行長も兼ねており、「1200年を超える歴史の重みに身が引き締まる」と背筋を伸ばす。

 最大の職務は、2018年に大覚寺で行う60年に1度の仏教儀式「勅封般若心経戊戌開封法会」の運営。1200年前の818年、嵯峨天皇が空海の勧めで紺色の紙に書いた般若心経を公開する催しで、任期途中で退いた前宗務総長と共に準備を進めてきた。

 法会は大覚寺派の知名度を上げる好機でもある。失敗が許されないという重圧を感じながらも「一文字を書くのに三度礼をしたとされる嵯峨天皇の写経には、世の平安を願う心が込められている。一人でも多くの人に見てほしい」と力を込める。

 弘誓寺(徳島市下助任町2)の跡取りとして生まれ育った。国学院大を卒業後、大覚寺で1年間修行。24歳から弘誓寺の副住職を務めながら、城東高校や穴吹高校などで国語教員として勤務した。1998年12月、父康雄さんの死去に伴い住職となり、2000年3月末に教員を退職した。

 僧侶として地域とのつながりを大切にするよう心掛けている。住職になってからは保護司や少年補導協助員も務めた。「目の前の人を大切にしなければ道は開けない。本山でも同じ気持ちで仕事に取り組みたい」

 宗務総長の任期の4年間は、月の半分は弘誓寺に住む母、妻、長男と離れ、34年ぶりに大覚寺の僧坊で暮らす。「修行時代の初心を思い返せる」とほほ笑んだ。57歳。