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今年6月に開館100周年を迎える県立図書館館長松浦博(まつうらひろし)さん   2017/3/5 11:07
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今年6月に開館100周年を迎える県立図書館館長松浦博(まつうらひろし)さん 今年6月に迎える「開館1世紀」。記念の講演や展示を滞りなく成し遂げることはもちろん、蔵書約160万冊を持つ「知の殿堂」の歴史を振り返って記録を残し、次の100年に向けて指針を示す大きな役割を担う。

 開館時から並ぶ蔵書や目録、沿革を知る資料、新聞記事の切り抜き帳を机に積み重ね、目を通す日々。「いつの時代も社会のニーズに応える運営に努めてきた。将来、どんなサービスが必要か、じっくり練りたい」。100周年事業も徐々に詰めており、中でも、子どもの読書習慣を育む環境整備は必ず実現したいという。

 県立図書館と出合ってから長い。徳島中央公園にあった時代、小学3年生で初めて本を借りた。歴史を学ぶため月に何度も通った。ノンフィクションの魅力に浸ったのは中学生。高校時代の自習も良き思い出だ。

 今も読書が趣味。歴史ものが好きで、最近は塩野七生の「ローマ人の物語」に夢中。さすがに館内では自重しているが、汽車での通勤中も楽しんでいる。

 岡山大卒業後、県庁に入った。図書館での業務に携わるのは初めてだが、昨年4月に異動してきた日、廊下を進むと、大好きな古い本のにおい。「あー、帰ってきたと懐かしんだ」と振り返る。節目の年に居合わせる幸運を思うと「記憶の断片が脳裏を駆け巡り、周りの本の呼ぶ声に動かされている気がする」。

 大仕事に向き合えるのは、司書ら職員20人の力添えがあってこそ。個人の価値観を尊重し、人の輪を大切にしながら前向きに励む。徳島市応神町西貞方で妻と父母、子ども2人の6人暮らし。57歳。