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9日に阿波踊りイベント「蜂須賀まつり」を初めて開く四宮生重郎(しのみやせいじゅうろう)さん   2017/4/7 11:36
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9日に阿波踊りイベント「蜂須賀まつり」を初めて開く四宮生重郎(しのみやせいじゅうろう)さん 徳島市の徳島中央公園・鷲の門広場にやぐらを設け、その周りで阿波踊りを自由に踊ってもらう。そんなイベントを企画したのは、「阿波踊りの原点に返りたい」との思いからだった。踊り歴70年近くの名手が描いた夢に共感した知人ら12人と共に、準備を進めている。
 
 徳島市生まれ。南満州鉄道の整備士になろうと、15歳の時、満州(現在の中国東北部)に渡った。終戦後、古里で復活した阿波踊りを目にし、その魅力に引き込まれた。1948年、娯茶平に入り、踊り人生をスタートさせた。
 
 当時の連はそれぞれの踊り手が個性的な踊りを繰り広げ、街角で見物していた老若男女も積極的に踊りの輪に入った。「街に溶け込み、人々を輪の中に誘い込むような踊り。心底楽しめた」。この時代の踊りが「原風景」になっている。
 
 踊りは時代の流れとともに、演舞場を中心とした「見せる踊り」の色合いを強めていった。だからこそ、かつての街角踊りへの思いを募らせた。88年、町内会長を務めていた南新町に、観客と踊り手の間に仕切りのない踊り広場を開設。翌年には踊り連の娯座留を結成し、本格的に広場で踊るようになった。2006年からは毎年、踊り仲間や観光客らと新町の裏通りを踊り歩く「風情今昔街角おどり」を開いている。
 
 昨年、心筋梗塞を患い、2カ月間入院した。現在も体調は万全ではないというが、まつり当日は来場者と共に踊りを楽しむつもりだ。「上手でも下手でもいい。自分が楽しめるスタイルで阿波踊りの魅力に触れてほしい。それが結果的に県都の盛り上がりにつながればうれしい」
 
 2人の子どもは独立し、南新町2の自宅で悦子夫人(82)と2人暮らし。89歳。