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徳島地検次席検事になった 町田聡(まちださとし)さん   2017/4/15 09:59
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徳島地検次席検事になった 町田聡(まちださとし)さん 言葉を丁寧に選び、一方的な言い方はしない。尊敬する人物の一人として挙げた米国のマーティン・ルーサー・キング牧師についても「彼にもいろいろな側面があるので、全てを尊敬しているわけではない」と評する。物事にはさまざまな見方があるとし、決して一元的には捉えないようにしている。

 青森県弘前市出身。音楽活動に没頭した中学、高校時代を経て東京大に入った。あらゆる分野の本を読みあさり「読むほどに世の中のこと、人間のことをもっと知りたくなった」。探究の場を司法に求め、司法試験は一度でクリアした。

 すぐに司法修習生にはならず、大学卒業後2年間を「社会勉強」に費やした。土木作業員やレストランのウエーター、予備校講師を経験し、「世間の実情を垣間見た」と振り返る。

 読書で培った知識と豊富な社会経験を土台とし、東京地検を振り出しに仙台、長野、静岡の各地検などで捜査の腕を磨いた。3年半勤めた東京地検では、業務上横領や詐欺事件などを多く担当。結果だけを見るのではなく、関係者の置かれた立場や事情を緻密に検証して犯罪の立証に当たることを心掛けた。

 人の不幸を目の当たりにする仕事だけに、職責の重さを痛感し迷うこともある。そんな時、心の中でつぶやくのは西郷隆盛の「天を相手にして己を尽くし、人をとがめず、わが誠の足らざることを尋ぬるべし」との言葉だ。

 「プロの道を真剣に考えていた」と言う元バンド少年の相棒は今でもギター。初めて訪れた徳島にも持参し、息抜きに爪弾く。「阿波踊りが楽しみ。恥ずかしくないようにしっかりと練習します」と、夏を待ちわびた。妻と2人の子どもを東京に残し、単身赴任。44歳。