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徳島県中学校長会長になった多田栄作(ただえいさく)さん   2017/6/3 10:04
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徳島県中学校長会長になった多田栄作(ただえいさく)さん 何十年先でも変わらない学校の存在意義とは。ICT(情報通信技術)が発達し、スマートフォンで塾の講義を聴くことができる時代になり、自問することが多くなった。行き着いた答えは「教師や友人らと出会い、成長できる場であることだ」。

 自身も徳島中(徳島市)時代に人生を変える出会いを経験した。サッカー部を2年で辞め、勉強にも身が入らず自信を失っていた頃、恩師から「三日坊主を続ければ習慣になる」と言われ、学ぶ意欲を取り戻した。その言葉を体現するように寡黙に授業に打ち込む恩師の姿は、教職を志すきっかけにもなった。

 県内中学校長82人のまとめ役に就き、所信表明で掲げたのは「生徒と教職員が共に学び、成長する学校づくり」。2021年度から実施される次期学習指導要領への対応やいじめ、不登校など山積する課題に、各校の連携を密にして取り組む考えだ。

 次期指導要領で本格導入される、討論などで深い学びを促す「アクティブ・ラーニング」では、各校の先進事例を共有することで、より良い指導法の確立を目指す。教職員の多忙化解消に向けては「8月、教員増員に必要な予算確保などを県教委に要望する」と意欲を見せる。

 教員生活36年目。昨年度から初めて母校・徳島中で勤務している。校舎は様変わりしたものの、昔と変わらない景色も残り、地域住民との会合では同級生と45年ぶりに再会することもあった。「当時の記憶がよみがえり、タイムスリップしたような気持ちになる」と笑う。

 趣味は、10年ほど前に同市城南町の自宅庭に整備した菜園での野菜作り。「手を掛けた分だけおいしく育つのがうれしい。無心で土をいじっているとストレスもなくなりますよ」。妻と2人暮らし。59歳。