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徳島県公安委員長になった水口和生(みなくちかずお)さん   2017/8/2 11:17
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徳島県公安委員長になった水口和生(みなくちかずお)さん 徳島大病院薬剤部長として長年、人の命に接してきた。それだけに、命が奪われる事故や事件には敏感だ。「交通事故で子どもが犠牲になるなんて許せない」。いつもの柔和な語り口が厳しくなった。

 交通死亡事故の抑止を重要課題に挙げる。昨年、県内で死亡事故が急増し、49人が亡くなった。統計を手に「シートベルトを着けていない死亡事故がいまだに多い」と指摘し、県警交通部が今年始めた「交通マナーアップ元年」の取り組みに期待を寄せる。

 薬剤師と同じく、夜間や休日でも働く警察官の仕事に共感する部分は多い。だからこそ、昨年から2年連続で県警の警察官が逮捕されたことが残念だ。「警察官に対する県民の信頼がないと、安全安心の実現はない。信頼回復に取り組まなければならない」と苦言を呈する。

 1997年、徳島大薬学部出身で初めて、同大病院薬剤部長に就いた。それまでは旧帝大出身者ばかりだった。24歳の頃、「それなら自分がなってやろう」と決意。部長になるのに不可欠な博士号を取るため、薬剤師の仕事を終えてから毎晩、英語の論文を読み込んだ。「努力に勝る天才はなし」。当時はこの言葉を心に刻んでいたという。

 薬剤部長を務めた17年間で、十数人だった薬剤師を50人余りに増やした。学長や病院長に掛け合い、各病棟に薬剤師を配置。医師の処方をチェックするなど、医療事故を起こさない体制づくりに力を尽くした。

 県薬剤師会会長や徳島大の各種委員なども務めており、学生時代にワンダーフォーゲル部に所属して以来趣味としている旅行にもなかなか行けない多忙な日々を送る。徳島市名東町3で妻(65)と2人暮らし。68歳。