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健康相談
月経困難症   2017/2/18 11:49
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月経困難症 生理中に頭痛や目まい

 【質問】30代の女性です。最近、生理中に頭痛や目まいが起きることがあります。自分で調べてみたところ、虚血性貧血の症状に似ていると思いました。原因や具体的な対処方法を教えてください。また、薬を飲めば改善されるとのことですが、どのような薬が有効でしょうか。

 斎藤誠一郎院長
 ルナウイメンズクリニック(北島町中村)

 薬物療法中心に症状改善

 【答え】虚血性貧血とは、体のある部分に血液が集中することにより、他の部分が貧血状態になることです。月経(生理)中は子宮から出血することで、他の部分の血流が不足しやすくなります。脳に流れる血流が不足すると、頭痛や目まい、ふらつきなどが起きてしまいます。

 月経時に腹痛や腰痛、おなかの張り、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢、抑うつなどにより、日常生活に支障を来す病気を月経困難症といいます。いわゆる生理痛です。このうち最も多い症状が下腹痛で、42%を占めます。質問者の頭痛は虚血性貧血が原因とみられ、月経困難症の一種かもしれません。

 月経困難症は、月経がある女性の3、4人に1人がなり、大部分が鎮痛剤を必要とします。重症例は全体の12~14%とされます。

 診断は、問診や内診、超音波検査、採血(血球算定検査、体に炎症が起こっていないか調べるCRP検査)、細菌培養、クラミジア抗原検査、画像診断などを行い、子宮などの異常が原因の「器質性」か、それ以外の「機能性」かを判断します。

 器質性月経困難症は、30歳以上に多く、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、骨盤内感染症、子宮頸管(けいかん)の狭窄(きょうさく)、子宮奇形などが要因となります。徐々に症状が悪化する傾向があり、最も多い原因は子宮内膜症です。

 治療は、鎮痛剤や「低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)」を用いながら、原因となる病気を改善させます。LEP製剤は避妊用のピルと成分が似ており、子宮出血を減少させる作用があります。

 子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症は、定期的に超音波検査などで病変の大きさをチェックします。骨盤内感染症には、抗生物質が有効です。薬物療法が十分に効かないときは、手術が必要な場合もあります。

 器質性の原因が認められない機能性月経困難症は、10代後半から20代前半の若年者に多くみられます。基礎体温の高温期に、子宮筋を収縮させる作用があるプロスタグランジンが多く分泌され、子宮が過度に収縮するのが原因です。

 月経初日や2日目ごろに、周期性、痙攣(けいれん)性の強い腹痛が起きるのが特徴です。第1選択の鎮痛剤で効果がなければ、LEP製剤を用います。LEP製剤はプロスタグランジンの生成を減少させて子宮内膜の増殖を抑制する作用があり、症状を改善させます。

 月経困難症は、幅広い年代の女性を悩ませる、代表的な病気の一つです。心当たりのある人は、産婦人科の受診をお勧めします。
【写真説明】斎藤誠一郎院長
月経困難症