2月10日(金曜日)
徳島新聞購読案内 会社案内
【特集・連載】  ◇たむらのタマゴ「茶わんむし」     ◇里むすめバームクーヘン     ◇バラエ天     ◇阿波藍と革のコラボ     ◇すだちティー     【特集・連載】  ◇たむらのタマゴ「茶わんむし」     ◇里むすめバームクーヘン     ◇バラエ天     ◇阿波藍と革のコラボ     ◇すだちティー     【特集・連載】  ◇たむらのタマゴ「茶わんむし」     ◇里むすめバームクーヘン     ◇バラエ天     ◇阿波藍と革のコラボ     ◇すだちティー     【特集・連載】  ◇たむらのタマゴ「茶わんむし」     ◇里むすめバームクーヘン     ◇バラエ天     ◇阿波藍と革のコラボ     ◇すだちティー     【特集・連載】  ◇たむらのタマゴ「茶わんむし」     ◇里むすめバームクーヘン     ◇バラエ天     ◇阿波藍と革のコラボ     ◇すだちティー     
阿波の民話-音読シリーズ 子どもから大人まで
阿波の民話-音読シリーズ 子どもから大人まで
2007年1月1日から連載

再話・湯浅良幸(徳島民俗学会会長)

推奨・川島隆太東北大教授
【501】天狗と火事(中) 三好市  
メールで記事を紹介する    印刷する

 ほれからしばらくすると、お山(やま)の方(ほう)がやかましゅうなった。やがて客間(きゃくま)からようけのお客(きゃく)さんの話(はな)し声(ごえ)が聞(き)こえてきた。

 忠七(ちゅうひち)はどんな客(きゃく)か見(み)とうなったが、おじゅっさんに絶対(ぜったい)に客間(きゃくま)をのぞくなちわれとったんで、我慢(がまん)しよった。

 ほんで、表(おもて)へ出(で)て履物(はきもん)を見たら人数(にんずう)が分(わ)かるともて玄関(げんかん)をのぞいたが、みょうなことに履物(はきもん)は一足(いっそく)もなかった。ほやけど客間(きゃくま)からにぎやかな声(こえ)が聞(き)こえてくる。

 忠七(ちゅうひち)がこっそり客間(きゃくま)をのぞいて、おぶけてしもうた。なんと、顔(かお)の赤(あか)い、鼻(はな)の高(たか)い、目(め)の大(おお)けな天狗(てんぐ)が大勢(おおぜい)集(あつ)まって、酒盛(さかも)りをしよった。

 ほしたら、ほん中(なか)の一人(ひとり)が、おじゅっさんに

 「えらいご馳走(ちそう)になったけんど、少(すこ)しご馳走(ちそう)が足(た)らん。ほんで、ふもとの村(むら)へ下(お)りて、火(ひ)を付(つ)けて民家(みんか)を焼(や)き打(う)ちしてほれをさかなにして、飲(の)みなおさんか」

 ちいだした。ほれを聞(き)いて忠七(ちゅうひち)は腰(こし)が抜(ぬ)けるほどおぶけた。

◆注釈

【ほれから】それから
【ようけ】たくさん
【ちわれとった】といわれていた
【ほんで】それで
【ともて】と思(おも)って
【ほやけど】けれども
【おぶけてしもうた】驚(おどろ)いてしまった
【ほしたら】そうしたら
【ほん中(なか)】その中(なか)

話題のサービス
注目のコンテンツ
徳島新聞社