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文化財を巡る
文化財を巡る
地域に伝えられてきた文化財を随時紹介します。
2007年5月2日から連載
福永家住宅(鳴門市)
製塩業の繁栄映す   2009/4/29 10:41
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福永家住宅(鳴門市) 鳴門教育大に近い住宅地の一角に、国の重要文化財の福永家住宅がある。鳴門市の主要産業だった製塩を営んでいた屋敷には、一八〇〇年代前半の建物などが残っている。

 屋敷では江戸時代中期から一九七〇年ごろまで製塩が行われており、内部には、主屋(おもや)、離座敷、土蔵、納屋、薪(まき)納屋など八棟が立ち並ぶ。風格ある建物からは塩業で繁栄した往時がしのばれる。

 石垣と土壁で囲まれた釜屋内部に入ると、ひんやりとした空気を感じる。中央にある縦横二メートル、深さ二十センチの大きな石釜が目を引く。コストダウンを図るため一度に大量の塩を作ったと思われる。

 約六千五百平方メートルに及ぶ入浜式塩田と製塩施設が重要文化財に指定されたのは一九七六年。その後、撤去・改造されていた釜屋、鹹水(かんすい)溜(だめ)上屋、塩納屋が復元された。

 入浜式は、満ち潮時に海水を塩田に取り込む製塩方法。潮の干満の差が大きく、比較的雨が少ない瀬戸内地方で製塩が盛んに行われ、この方式が採用された。

 製塩にイオン交換膜法が導入されて工業化が図られると、塩田は使われなくなった。
【写真説明】濃い塩水を貯蔵する鹹水溜(左)などがある福永家住宅=鳴門市鳴門町高島

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