小松島市芝生町宮ノ前の国道55号を西へ少し入ったところに、高さ20メートルほどの小山がある。源平合戦の英雄・源義経にまつわる市内の史跡の一つ「旗山」だ。
義経は1185年、屋島(高松市)に逃れた平家に奇襲をかけるため、摂津国渡辺(大阪市)から船で阿波の勝浦(小松島市)に上陸。奇襲を前に軍勢の士気を高めようと、旗山の山頂に源氏の白旗を掲げたとされている。
旗山のシンボルとなっているのが、東端にそびえ立つ義経騎馬像。1991年に市民の募金で建立、台は市が負担した。高さ6・7メートル、幅4・4メートル、奥行き2・15メートル、重さ5・5トンで、騎馬像では日本で最大。周囲には五つの白旗がはためき、夜にはライトアップされる。
義経が屋島へと小松島を進軍した約10キロのルートには、旗山のほか、義経ゆかりの史跡や文化財が点在。「義経ドリームロード」と名付けられ、歴史ファンらに親しまれている。
ウバメガシの巨樹に覆われ、眼前には静かな田園風景が広がる旗山の山頂。躍動感あふれる騎馬像を見上げていると、約820年前の義経伝説が今も息づいていることが感じられる。【写真説明】源義経が訪れたという旗山の山頂=小松島市芝生町