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小児科相談
感染性胃腸炎(1)   2017/1/12 11:41
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 徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)

 毎年11月から12月に流行するウィルス性胃腸炎の原因はノロウィルスが多いとされます。ノロウィルスは感染力が強く予防が難しい疾患です。今月はノロウィルスを始めとする感染性胃腸炎について考えてみました。

 感染性胃腸炎には細菌性もウィルス性もありますが、多くはウィルス性胃腸炎を指しています。原因ウィルスにはノロウィルス以外にロタウィルス、アデノウィルスなどがあり、これらが感染した時にはよく似た症状を示しますから、症状だけで原因ウィルスを推測することは出来ません。

 ノロウィルスによる胃腸炎は潜伏期間が1~2日と短く、伝染力の強いウィルスです。多くは患者の糞便や吐物に含まれるウィルスによって感染します。患者の糞便1グラム中に1億個以上、吐物1グラムに100万個以上のウィルスが存在します。このウィルスは10~100個のウィルスで感染し発病すると言われます。

ウィルス感染の形は食品の汚染による食中毒の形、患者との直接接触、空気中を漂うウィルスを吸引することなどで感染します。家族内や学校、保育所などで感染して集団発生することがあります。

 症状は嘔吐と下痢が主なものです。上部消化管の症状である嘔吐で始まり、同時に発熱が見られることがあります。その後に下痢が続くこともあります。

 嘔吐は人によって多少の差はありますが、最初の数時間で何回か嘔吐すると少しずつ嘔吐の間隔が開きます。治療の最初の目標は脱水症を起こさないように水分や電解質、糖分を補給することにあります。