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小児科相談
ロタウィルス胃腸炎①   2018/1/11 14:54
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 徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)

 以前は毎年、冬になるとロタウィルスによる胃腸炎が流行し、多くの子どもたちが脱水症を起こして入院や輸液治療を必要としていました。最近はロタウィルスによる感染性胃腸炎は随分減少しています。今月は最近めっきり減少したロタウィルス胃腸炎について考えてみました。

 感染性胃腸炎は嘔吐、下痢、発熱を主な症状とするウィルス感染症です。ロタウィルスはノロウィルスとともに乳幼児の感染性胃腸炎の原因ウィルスの代表的なものです。ロタウィルスには何回も罹りますが、乳児期に罹ると重症化しやすいと言われます。

 ロタウィルスは口から入って小腸の絨毛上皮細胞に感染して増殖することで胃腸炎を引き起こすものです。感染してから発病までの潜伏期間は24~48時間とされます。

 感染様式は主に人から人への接触による糞口感染です。ウィルスは10~100個で感染を起こすほど感染力が強く、非常に安定なウィルスで手指や器物の表面で長い間感染力を持続しています。従って乳幼児が集団で生活する保育園や幼稚園などでは容易に流行が発生します。

 ロタウィルスによる胃腸炎には軽症から重症、死亡例まであります。症状には下痢、嘔気、嘔吐発熱、腹痛がありますが、血便や粘血便は見られません。症状だけでは他のウィルス性胃腸炎と区別することは出来ません。発病初期には頻回の嘔吐と発熱が多く、その後、水様下痢が出現します。普通は1週間程度の経過で軽快します。