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瀬戸内寂聴
戦後70年シンポ 「子ども犠牲にしないで」来場者共感   2015/9/4 14:31
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戦後70年シンポ 「子ども犠牲にしないで」来場者共感 悲劇を繰り返してはいけない-。徳島市のアスティとくしまで3日に開かれた戦後70年特別シンポジウムでは、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんと映画監督の山田洋次さんが戦争や戦後の日本をテーマに意見を交わした。来場者は反戦を訴える2人の話を聞きながら、平和の尊さをかみしめた。

 寂聴さんは戦後、中国から引き揚げた時の経験を交え、戦争の悲惨さを語った。

 熱心に耳を傾けた徳島市昭和町2の主婦松本重子さん(82)は戦時中、小学生だった。運動場を畑にしたり、竹やりの訓練をしたりといった自らの体験を振り返り、「子どもが犠牲になる戦争は絶対にだめ」と強調していた。

 「戦争で亡くなった一人一人に人生があり、家族がいる」という山田さんの言葉にも多くの来場者が共感した。板野町下庄の会社員平野有希さん(35)は「当たり前と思っていた平和のために犠牲になった人や家族がいる。そのことを忘れないようにしたい」と力を込めた。

 話は戦後日本の家族の在り方や幸せの定義にも及んだ。2人が家族をテーマにした新しい作品づくりに意欲をみせると、会場から拍手が起こった。

 徳島市国府町南岩延の無職鎌田美代子さん(35)は「ちゃぶ台を囲むようなだんらんの時間が大事だと感じた」。寂聴さんの「徳島を誇りに思って」というメッセージにも感化された様子で、「徳島には阿波踊りや自然など自慢できるものがたくさんある。お金で買えないものを大切にしていきたい」と述べた。
【写真説明】戦後70年をテーマに意見を交わす瀬戸内さん(中)と山田さん(右)=アスティとくしま