探査機「はやぶさ」帰還に望み エンジンの運用を工夫 2009/11/19 20:50
宇宙航空研究開発機構は19日、イオンエンジンのトラブルで地球帰還が危ぶまれていた小惑星探査機「はやぶさ」が、エンジンの運用の工夫により、予定通り来年6月に地球に帰還できる見通しになったと発表した。
今月4日のトラブルで、四つあるエンジンのうち三つが停止し、使えるのは劣化の激しい一つだけになっていた。エンジンは「イオン源」と「中和器」の二つの部品の組み合わせで推進力を生じるが、今回、止まっていた二つのエンジンから、壊れていない部品を互いに同時運転することで、一つのエンジン相当の能力が出せたという。
本来は想定していない運用方法だが、万が一に備えて異なるエンジン同士の電気回路をつないでいたのが功を奏した。11日に試験に成功し、12日から同時運転している。単独で動ける、残る一つのエンジンは温存する。
記者会見した川口淳一郎・宇宙機構教授は「太陽に近づいてきて電力を確保しやすくなったこともあり、運が良かった」と話した。
はやぶさは2005年に小惑星イトカワに着陸。現在は地球から約1億6千万キロ離れた火星付近を飛行している。