拡声器を使い、軽妙な語り口でマナー順守を呼び掛ける県版DJポリス(愛称TKポリス)が、24日のとくしまマラソン2016に出動する。出場者と一緒に走りながら警戒する警察官「エスコートポリス」も前回から増員。過去最多の約1万4千人が走るコースや沿道が混雑しないようにアナウンスし、ランナーや観衆の安全を守る。
TKポリスが出動するのは県庁前のスタート地点付近と、出走後間もなく混雑するかちどき橋付近。県警で1、2月に行われた講習の受講者ら9人が現場指揮車の上に交代で上がり、マイクや拡声器を使ってランナーと観客を誘導する。
「阿波踊り連のようにゆっくりと進んで」「慌てられん」などと徳島ならではの比喩や阿波弁を用いた親しみやすい口調で事故防止を呼び掛ける。
エスコートポリスは前回の11人から15人に増員。希望制で集まった県内10署の署員らが2、3人一組になり、ランナーの目線で不審者や不審物の発見に努める。
TKポリス9人のうち6人は20~30代の女性警官。現場を指揮する地域課の木内敬浩管理官は「女性の声はよく通って聞き取りやすい。ソフトに語り掛けるのもうまい」と太鼓判を押す。21日に全員で研修を行い、24日の本番に臨む。
TKポリスは昨年末に発足し、初詣客の雑踏警備に当たった。本部地域課広域自動車警ら隊の中川浩花(はるか)巡査(21)は大麻比古神社(鳴門市大麻町)に引き続いての出動。「スダチのように爽やかに誘導できれば。参加者が安心してマラソンを楽しめるよう、精いっぱいサポートしたい」と意欲を見せている。