徳島市の遠藤彰良市長は18日、市役所で就任会見を開き、新町西地区再開発事業の核施設に位置付けていた音楽芸術ホールの代替施設として、閉館した市文化センターの活用を検討する考えを明らかにした。遠藤氏は「文化センターを改修したほうが(ホール完成が)早いというのもあるし、金額的にも大きなメリットがある」と指摘。耐震補強工事費などを再調査した上で活用するかどうかを決める意向を示した。

 遠藤氏は、新町西地区再開発事業について「結論は白紙撤回以外にない」とあらためて表明。事業主体の再開発組合から音楽芸術ホールを買い取ることなどをやめ、事業から撤退する方針を示した。

 その上で、市文化センターの活用に触れ「改修にどのくらいかかるのか、もう一度きっちりと調べてから結論を出したい。結論を出す前に、新しいホールを計画することはやめようと考えている」と述べた。

 市文化センターは耐震強度不足のため2015年3月末で閉館した。同6月、市は改修を行わず廃館、解体することを決めた。耐震補強工事費を22億5千万円と試算している。