過去最多の1万4236人がエントリーした24日の「熊本地震復興支援チャリティ・とくしまマラソン」に向け、実行委が安全対策に力を入れている。ランナーが密集しないで広い道を走れるようにコースを一部変え、救護拠点やボランティアの数も増やした。一方、幹線道路では車の渋滞が懸念されることから、ドライバーに迂回(うかい)などを呼び掛けている。
主なコース変更は、ランナーがごった返すスタートから数キロ区間。前回まで通っていた徳島市の阿波しらさぎ大橋への上り口が幅5・3メートルと狭いため、県庁前を出て道幅の広い国道55号、11号を北上して吉野川大橋を渡るようにした。この区間は全面または片側車線が通行止めとなる。
阿波、吉野川両市を結ぶ西条大橋も、歩道(幅3メートル)だったコースを車道(8メートル)に変えた。徳島市の弁天橋潜水橋(3・8メートル)は欄干がなくランナーが転落する恐れがあるためコースから外した。
レース中の救護体制も充実させた。担架を用意して学生ボランティアらが急病人やけが人に備える「搬送拠点」18カ所を新設。保健師2人が手当てに当たる「保健チーム」の配置も従来の10カ所から13カ所に増やした。
ランナーへの給水やレース前後に荷物の受け渡しなどをするボランティアは前回より約700人多い約3700人になった。
実行委は渋滞解消に向け、通行止め区間や迂回路を示したチラシ3万枚とポスター2千セットを初めて作り、コース近隣の公共施設や店舗などに配った。
実行委は「万全の体制で参加者を迎えられるようにしたい」としている。
◎コースの状態、実行委が点検
24日の「熊本地震復興支援チャリティ・とくしまマラソン」を前に実行委は19日、コースの点検を行った。
徳島陸上競技協会の役員ら4人が巡回。路面の状態をチェックしたり、関門7カ所の位置を確かめたりした。
ゴール手前約2キロの徳島市北田宮2では、吉野川の堤防から城ノ内中学・高校に向かって下る県道の勾配が昨年度の改良工事でなだらかになったことを確認した。
岸勉競技運営委員長は「坂道が格段に緩やかになり、かなり走りやすくなったはず」と太鼓判を押した。