今夏の異常気象について語る瀬戸内さん=京都市の寂庵

 徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(96)が16日、京都市の寂庵で法話の会を開いた。7、8月の記録的猛暑や、関西中心に大きな被害をもたらした台風21号に触れ「96年生きてきたが、今年のように大変だった年はなかった」と、かつてない異常気象を憂えた。

 京都・嵯峨野にある寂庵周辺は4日に来襲した台風21号で、桂川に架かる渡月橋の欄干が倒れるなどの被害に見舞われた。瀬戸内さんは「暑さとか暴風とか、今年はむちゃくちゃ。地球そのものが病になっているんじゃない」と苦笑い。昨年始めた句作にも影響を与えているようで「気候が変わって、季語がなかなか入れられない」とぼやいた。

 15日に人気グループ「EXILE(エグザイル)」のコンサートに行ったと明かし、瀬戸内さん自身は元気そのもの。「生まれ変わったら、あのグループに入ろう」と集まった約150人を笑わせた。