昨年12月30日夜、佐那河内村の山中で、徳島市の男性(82)が心筋梗塞を患い「遭難」する事案があり、村消防団が救助した。男性は緊急手術を受け、一命を取り留めた。
消防団によると、男性は午後5時ごろ、杖立峠と古田山をつなぐ自然遊歩道の点検をした後、古田山から戻る途中、標高約750メートル地点で心筋梗塞を患った。帰宅しないことを心配した家族が同6時半ごろ、男性の携帯電話に連絡を取ると、男性が「体調が悪くて歩けない」と説明したため、110番した。
徳島東署からの連絡を受けた消防団は同8時半すぎ、27人が山中へ。間もなく男性の携帯電話が通じて位置を把握し、1時間後に発見した。団員は交代で男性を抱えながら、2時間半かけて山を下りた。
男性は徳島市内の病院に搬送され、手術を受けた。救助を待つ間は雨具などで身を包み、寒さをしのいだといい「団員の姿が見えたときは神様が来てくれたと思った」と感謝した。消防団の岡山勝明団長(66)は「スムーズに救助することができて良かった」と団員をねぎらっていた。