再開発組合の役員に事業を白紙撤回する考えを伝える遠藤市長=徳島市のホテル・ニュー東洋

 徳島市の新町西地区再開発事業の白紙撤回を訴えて当選した遠藤彰良市長と、事業主体となる再開発組合(森竹義浩理事長)の役員との初めての協議が26日、同市西船場町1のホテル・ニュー東洋で開かれた。市長は市として事業から手を引く考えを伝える一方、「事業の代替案はある」と明言した。案の中身については言及を避けた。組合は納得せず、5月にも開く次回会合で引き続き市長と協議する。

 組合から森竹理事長ら理事10人全員、市から遠藤市長ら5人が出席した。冒頭、遠藤市長は「選挙で示された民意を裏切ることはできない」などと話し、当初の計画で市が出す予定だった補助金は出さず、整備されることになっていた音楽芸術ホールも買い取らない考えを重ねて示した。

 組合から再開発事業に代わる事業案があるかどうかを問われると、遠藤市長は「代替案はあるが、今は言えない。どうしても現計画との比較の話になってしまう」と説明。「白紙撤回するという公約と、次にどうするという話は一緒に議論すべきではない」と述べ、組合からは不満の声が上がった。

 事業の白紙撤回をどんな手続きで進めていくかを尋ねる質問も出たが、「詳しい知識は私にはない。専門家と相談してから答えたい」と話し、次回会合で説明するとした。

 協議の後、遠藤市長は代替案について問う報道陣に対し、「考えはあるが、完璧だとは思っていない。これからいろいろな人の意見を聞いてつくっていかなければならないものだと思う」と述べた。

 遠藤市長は、市長選開票日翌日の3月28日の会見で「まず地権者の話を聞く」と話し、組合も協議を要請していた。