徳島青年会議所(JC)が、中四国初となる「花火競技大会」の開催を目指している。東日本で盛んな花火競技大会は数十万人が集まるほどの人気があり、阿波踊りと並ぶ観光資源に育てて徳島経済の活性化につなげるのが狙い。徳島JCは「地域を巻き込んで大きなイベントに育てたい」と実現への協力を呼び掛けている。
花火競技大会は、花火の大きさや数量、打ち上げ時間など、同じ条件で複数の業者が工夫を凝らした花火を打ち上げ、出来栄えを審査するイベント。腕前を競うため、通常のショーより花火の品質が高く、著名な大会だと1日で20万~70万人もの集客力がある。
徳島JCは本年度、徳島の埋もれた資源を生かしたイベントの検討を始めた。中四国の花火製造業者5社のうち3社が県内にあり、中四国では花火競技大会の実績がないことに着目。「中四国初」と銘打った花火競技大会の開催案を練った。
3日夜、県内経済界や行政関係者ら約150人を招いた模擬大会を徳島市論田町の勝浦川運動広場で開催。県内外の10社が用意した個性的な花火の審査や、音楽に合わせたスターマインの打ち上げを行った。参加者は「初めて見る花火ばかりで見応えがあった」「お金を払っても惜しくない迫力だ」と興奮した様子だった。
大会の実施主体などは今後、各方面に協力を呼び掛けて検討する。藤川修誌理事長(38)=藍住町住吉=は「会場は徳島市に限らず、県内ならよいと考えている。桟敷収入などを元に財政的に自立できるお祭りにしたい」と話している。