鳴門渦潮高校(鳴門市)で7日、トップアスリートが部活動に励む生徒を指導する「ブカツ応援キャラバン」(徳島新聞社主催、大塚製薬特別協賛)があり、五輪の柔道男子60キロ級で3連覇した野村忠宏さん(41)が、柔道部員16人に背負い投げの基本を伝授した。
野村さんは「腰を沈めて相手を背負い、体を回しきって投げることが大切」とアドバイスし、世界を制した背負い投げを実演。部員の打ち込み練習に目を配りながら、足の運び方や引き手の動かし方を細かく指導した。
「一つの技を時間をかけて体に染みこませることで本物の技に仕上げることができる」と熱っぽく語る野村さんに対し、3年の中野翔太主将(17)は「学んだことを練習に生かし県高校総体で優勝したい」とお礼を述べた。
部活指導に先立ち野村さんの講演があり、全校生徒663人が耳を傾けた。試合に勝てなかった中学時代、背負い投げに磨きを掛けることが心の支えになったと振り返り「苦しくても夢中になれることに出合い、チャレンジしてほしい」とエールを送った。