[上]鳴門市章(1947年制定) [下]茨城県章(1991年制定)=同県庁ホームページより

 鳴門市章と茨城県章のデザインが似ていると、ネットなどで話題になっている。ともに円の中に渦巻きをあしらっており、両章の違いは上下逆さまにしただけにも見える。後に制定された茨城県章の考案者で、デザイナーの永井一正氏は「全く偶然としか言いようがない」と説明している。

 鳴門市章は1947年、公募による市民のデザインを採用し制定。市を象徴する渦潮をかたどり、円満に繁栄する姿を円と渦で表した。

 茨城県章は、県の花であるバラが咲く様子をモチーフにしている。永井氏に依頼し、従来の県章を変更して91年に新しく制定した。永井氏は、他のデザインと似ているとの批判を受け白紙撤回された、2020年東京五輪エンブレムの審査委員代表を務めた。

 ネット上で話題になり出したのは、東京五輪のエンブレム問題が表面化して以降。「そっくり。これはいいの?」「似てると言ったらこれ」などと書き込まれている。

 茨城県庁広報広聴課は「当時の経緯は分からないが(類似例などは)調査しているはず。すでに一般的に浸透しており、問題はない」と強調。永井氏は「鳴門市章のデザインは見たことがなく、試行錯誤の末に創作した」と当時の経緯について語る。

 一方、鳴門市秘書広報課は「渦潮とバラというモチーフも違い、ともに独自性はあるのでは」と静観している。