生徒が開発した携帯用の簡易トイレ=阿波高

 南海トラフ巨大地震などに備え、阿波高校(阿波市)の1年生が、水を使わない携帯用簡易トイレ600セットを作った。地元で操業する紙おむつメーカーも、材料を提供して協力。8日のPTA総会で保護者に配布したのをはじめ、9月の文化祭では住民に配り、災害時の避難所生活などに役立ててもらう。

 簡易トイレを作ったのは、授業で家庭科を履修する生徒でつくる家庭クラブの1年生200人。体積の数百倍の水を吸収してゼリー状に固まる凝固剤10グラムと、濃紺色のビニール袋(縦35センチ、横26センチ)がセットになっている。

 きっかけは今回の熊本地震など大規模災害時の避難所生活や、震災関連死などについて学んだこと。トイレの排水用の水が不足すると、避難者は排泄を我慢する意識が働くため水分摂取を控え、脱水症状を起こすケースがあることを知った。

 また水分が不足すると、熊本地震でも問題になっているエコノミークラス症候群を引き起こす危険性もあり、水を使わないトイレの開発に取り組んだ。

 トイレ作りには、リブドゥコーポレーション徳島市場工場(同市市場町上喜来)がクラブの活動に役立ててもらおうと協力し、凝固剤30キロを寄付した。生徒らは、平均尿量を上回る0・3リットルの尿を固めるための凝固剤の適正量などを、実験で確認。携帯しやすいように縦16センチ、横11センチの袋に封入した。

 同校家庭クラブは5年前の東日本大震災以降、被災地支援や防災グッズの開発に取り組んでいる。今回の簡易トイレは、2014年に手掛けた段ボール製簡易トイレ、15年の家具固定グッズに続く第3弾。大野桃香代表(15)は「持ち運びも便利なので、家庭に常備してほしい。災害時の対応を考えるきっかけになれば」と話した。