今季県内で唯一アカウミガメの産卵が確認された阿南市中林町の北の脇海岸で19日、卵がふ化し、海に向かう子ガメの足跡が確認された。
ふ化したのは、8月20日に産卵したとみられ、人に踏み固められる恐れがあるとして市が別の場所に埋め戻した卵107個。午前9時ごろ、住民の連絡で市職員が駆け付けたところ、埋め戻した場所周辺から約40メートル離れた波打ち際まで、幅約5センチの無数の足跡が続いていた。
日本ウミガメ協議会(大阪府)に撮影した写真を送り、形状などから子ガメの足跡と判断した。
県内で今季アカウミガメの産卵が確認されたのは北の脇海岸の2回だけ。近くには6月28日に確認した卵94個も埋め戻されている。市文化振興課の高山秀樹課長は「無事にふ化して良かった。残る卵も経過観察を続けたい」と話した。