17世紀の渡御行列の様子が描かれた絵巻物を眺める来場者=徳島市の徳島城博物館

 近世から近代の徳島の祭礼を描いた絵巻物展「阿波徳島の祭礼絵巻」が、徳島市の徳島城博物館で開かれている。10月28日まで。

 徳島市川内町宮島本浦の金刀比羅神社が所蔵する「宮嶋金毘羅神社縁起絵巻」(縦31・4センチ、横770・1センチ)を初公開。祭神のより代である「金幣」を捧げ持った僧侶や長刀などを持った男衆の渡御行列と、それを眺める民衆の姿が生き生きと描かれており、訪れた人は興味深そうに見入っていた。

 同館の小川裕久学芸員は「17世紀の祭礼の様子や風俗が分かる貴重な資料。当時の徳島の繁栄が感じられる」と話している。

 このほか徳島城下の盆踊りを描いた「阿波盂蘭盆組踊之図」(縦34・7センチ、横578センチ)、阿波踊りが描かれたポスターなどが展示されている。

 10月7日午後1時半からは展示解説が、14日午後1時半からは宮嶋金毘羅神社縁起絵巻をテーマにした講演会がある。