従業員の半数を女性が占める長生堂製薬。管理職のうち女性の割合を20%以上にすることを行動計画に盛り込んだ=徳島市の同社

 4月1日に全面施行された「女性活躍推進法」に基づき、徳島県内の51社が5月9日までに、女性の採用や昇進機会の拡大策をまとめた行動計画を徳島労働局に提出した。それによると、34社が「女性の管理職(役員)比率の増加」で具体的な数値目標を設定。多くの企業がキャリアアップを目指す女性が少ない現状を課題と捉え、研修や職場環境の改善を打ち出している。

 女性活躍推進法は従業員301人以上の企業に、行動計画の策定と公表を義務付けている。県内の対象企業は55社。9日時点の提出率は92・7%で、業種別では医療福祉系21社、製造業11社、卸小売業4社、その他(建設業、サービス業、飲食業など)15社となっている。

 対象企業は▽採用者に占める女性比率▽勤続年数の男女差▽労働時間の状況▽管理職に占める女性比率-の4項目のうち、1項目以上で数値目標を設定しなければならない。

 県内では「管理職比率」を選んだ企業が最も多く、「女性管理職を11人から13人に増加」「課長級以上の女性の割合を4割以上にする」などと積極登用を掲げている。

 「課長補佐以上の女性を20%以上にする」と定めた医薬品製造の長生堂製薬(徳島市)は、管理職の女性比率が約18%。従業員の半数が女性だが30代が多く、出産や育児などでキャリアアップに意欲的でない人が多いと課題を分析した。

 行動計画を策定した総務担当者は「能力も知識もあるのにステップアップを望まないのは惜しい」。今後、管理職を目指すための研修を設けるほか、働きやすい職場環境づくりに努めるとしている。

 次いで「労働時間の状況」が多かった。「残業時間を年間平均5%削減する」など10社が長時間労働の是正を目標とし、6社が「育児休暇の取得率80%以上」など女性が働きやすい制度への改善を挙げた。「女性の採用比率」では、5社が「10%に引き上げる」などと数値を示した。

 もともと女性の採用や管理職登用が進んでいる医療福祉系3社は「男性の育児休業取得事例を年間1例以上」など、男性側の制度改善や雇用形態の見直しに関する目標も設定している。

 徳島労働局の佐藤真理子雇用環境・均等室長は「県内は医療福祉系の企業が多いため、女性の管理職比率などは全国平均より高い水準にあるが、医療福祉を除けば多くの企業で女性登用が進んでいない現状がある」と指摘した。