[上]栄工製作所が開発したミドリガメの捕獲器[下]鳴門市内で捕獲されたミドリガメ。緑がかった体が特徴だ

 「ミドリガメ」の名で知られる外来種ミシシッピアカミミガメによる鳴門市特産のレンコンの食害を防ぐため、機械部品加工の栄工製作所(美馬市)が新型の捕獲器を開発した。水路や池に浮かべて生け捕りする現行の捕獲器と形状や使用法は同じだが、改良を加え、一度に数匹しか捕れなかった弱点を克服した。レンコンの新芽が出る5月中旬ごろから、食害対策を研究している県立農林水産総合技術支援センターが試行する。

 捕獲器は甲羅干しのため水面に揚がってくるカメの特性を利用。捕獲用ネットを付けた、長方形のビニールパイプの枠(縦40センチ、横60センチ)の片側に、カメを誘導する可動式の金網(縦45センチ、横30センチ)を斜めに据え付ける。金網伝いにカメが揚がると自らの重みで金網がシーソーのように傾き、ネットの中に落ちる仕組み。

 現行の捕獲器は浮力が低く、ネットに数匹入ると大きく傾き、捕まえたカメに逃げられる難点があった。このため、新型の捕獲器の枠は約1・2倍太いビニールパイプ(直径7・5センチ)に変更し浮力を高めた。捕獲用ネットが浮き上がらないよう、重しとなる細いステンレスも取り付けた。ネットには一度に約10匹が入るという。

 鳴門市では2009年ごろからレンコンの食害の報告があり、JA大津松茂とセンターが捕獲を進めている。捕獲数は、12年度の2863匹から13年度は997匹と約3分の1に減ったが、14年度1782匹、15年度2041匹と再び増えている。

 市内のレンコン農家は新型捕獲器の実用化に期待を寄せている。同市大津町段関の斎藤倫子さん(74)は「これから被害が出てくる時期。少しでも多く捕獲したい」と話した。

 栄工製作所の仲西智社長(43)は「浮力を高めてカメが逃げないように工夫した。被害を減らしたい」と話した。