音声受話器から流れるガイドに従って操作できる視覚障害者向けATM

 視覚障害者向けの音声ガイド付き現金自動預払機(ATM)の利用が徳島県内で進んでいない。ほぼ全ての金融機関に設置されているが、操作が難しいと考えている視覚障害者が多いためだ。こうした苦手意識を払拭してもらおうと、徳島市視覚障害者会は15日、会員を対象に操作方法を学ぶ体験会を開く。

 企画したのは、同会副会長の戸部節子さん(63)=徳島市籠屋町1。30代で全盲となって以降、預金引き出しには夫に付き添ってもらっていた。

 視覚障害に対応したATMがあることは知っていたが「使いこなせないという気持ちが強かった」。3月の同会の総会でATMについて意見交換した際、多くの会員が戸部さんのように操作が難しいと思っていたり、存在そのものを知らなかったりして「ぜひ体験してみたい」との声が上がった。

 戸部さんは、大規模災害時を想定した車両型の移動店舗「あわぎん号」を4月に導入した阿波銀行に相談。同行本店(徳島市西船場町2)の駐車場で、あわぎん号に設置された音声ガイド付きATMを使って体験できることになった。

 体験会では模擬キャッシュカードと模擬紙幣を使い、行員が音声受話器の使い方などを指導する。戸部さんは「操作できるようになれば、災害時など、付き添い者が確保しづらい場合でも困らない。しっかり学びたい」と意欲を見せている。

 阿波銀行は2011年6月から音声ガイド付きATMを導入し、現在は県内外123店舗に計197台設置している。徳島銀行や郵便局など他の金融機関でも置かれている。