四国アイランドリーグplus(IL)は19日、後期が終了し、レギュラーシーズンの全日程を終えた。徳島インディゴソックスは後期30試合で16勝11敗3分けの2位となり、勝率2割台で最下位だった前期から躍進した。投打ともに大幅に改善し、優勝争いをリードし続けたものの終盤に失速。愛媛に6ゲーム差を縮められて逆転優勝を許した。
前期3勝の小原が退団したものの、新人の新田(徳島北高出)が先発ローテーションを守り、後期に加入した左腕パイシェンも3勝と活躍した。 投手陣は竹内、鎌田の両右腕を軸に安定していた。竹内は終盤の愛媛戦で完封するなど後期だけで5勝。鎌田はリーグ月間最優秀選手(MVP)を受賞する力強い投球で引っ張った。
先発陣は序盤に大崩れする試合はほとんどなく、全試合で5イニング以上を投げた。試合終盤は伊藤、相沢への必勝リレーを確立し白星を積み重ねた。前期終了後に徹底的に走り込んで下半身を強化し、投げ込んでフォームを固めたことが奏功した。チーム防御率は前期の4・40から3・59に改善した。
ただ、後期終盤は救援投手の層の薄さが響いた。後期で喫した逆転負け4試合は、全て9月に入ってから。伊藤、相沢を前倒しで投入せざるを得ず、継投に苦労する場面が目立った。石井監督も「ブルペンの体力がなかった」と嘆いた。
野手は攻守で成長が見られた。下半身強化に加え、指揮官は日本野球機構(NPB)の経験を踏まえ「三振が多い打者は放出対象になった」とプロの厳しさを伝え、追い込まれてからのボールの見極めを要求した。
後期の数字を見ると、失策が前期の53から大幅に減り29。チーム打率2割7分6厘はリーグトップとなった。得点が入らず長打を狙って凡退する前期の悪循環は消え、打線がつながった。
前期はけがに泣いた遊撃手福田が攻守でチームに貢献。安打を量産して得点に絡み、シーズン通算打率を3割2分1厘まで上げ、リーグ4位に食い込んだ。打率ではジェフンが3位、谷田も8位にランクインした。
前期に続き、足を絡めた攻撃は健在で、後期だけで他3チームを圧倒する55盗塁を記録。岸は38盗塁で盗塁王のタイトルを獲得した。
優勝にはわずかに届かなかったがレベルアップした姿を最後まで見せた。