かきまぜながら茶葉をいる協力隊員ら=那賀町木頭南宇

 那賀町木頭地区で伝統の「釜炒り茶」作りが行われている。茶葉を蒸さずに釜でいる珍しい製法で、農家の軒先などに香ばしい香りが広がっている。

 同町南宇の中川マキエさん(68)方では、町地域おこし協力隊の植木弥生さん(34)らが、近くのコミュニティーカフェ「くるく」の茶畑で収穫した約10キロの茶葉を加工している。直径60センチの釜で20分ほどいり、少し黄色くなった茶葉を取り出して手でもみ、むしろの上に広げて天日干しする。

 同地区では、4月下旬から5月中旬にかけて農家が釜炒り茶作りを行う。ほとんどが家庭用で、一部が同町木頭出原の食品加工会社きとうむらなどで販売されている。

 釜炒り茶は中国緑茶の製法で、15世紀ごろ日本に伝わったとされる。国内では蒸す製法が主流になったが、木頭地区では伝統の古代布・太布の原料となるコウゾを煮る大釜が製茶にも使われ、受け継がれてきたといわれている。