全国の動物園や水族館で飼育されているカワウソの人気を競う「第2回カワウソゥ(総)選挙」に、徳島市のとくしま動物園北島建設の森からメスのコツメカワウソ「ゆめ」(12歳)が立候補している。昨年はゆめの夫「みらい」(10歳)がエントリーしたが、下位に沈んだ。活動的で夫を引っ張る「姉さん女房」のゆめに雪辱を果たしてもらおうと、関係者は期待を寄せている。
総選挙は、東京都のサンシャイン水族館運営会社が昨年から始めた。若い女性らの間でカワウソの写真撮影や飼育がブームになるなど全国的に人気が高まる中、生態や生息環境に関心を持ってもらうのが狙いだった。
とくしま動物園もブームに乗って園をPRしようと、昨年は2匹居るコツメカワウソのうち小柄でおとなしく、愛らしいみらいを立候補させた。しかし結果は、5組と79頭が参加する中で74位と振るわなかった。
そこで今年は、みらいよりも体が一回り大きく、泳ぐのが大好きで、来演者に近づいて愛きょうを振りまくなど活動的なゆめに、みらいとは異なるかわいらしさをアピールしてもらおうと“出馬要請”を行った。
ゆめは2005年12月25日のクリスマス生まれで、ほんのり黒い体毛が特徴だ。初めは水の中に入るのを怖がって泳げなかったみらいを、自ら水の中に入って呼び込んで泳ぎ方を教えたという“伝説”を持っている。
土・日曜と祝日に水槽で餌やり風景を公開する「すいすいタイム」に、大好物のドジョウを追い掛けて手で器用に捕まえる姿や、夫婦が互いのお尻を枕代わりにして円になって仲良く昼寝する様子が来演者に人気だ。
今年の総選挙には全国39の動物園や水族館から58組と83頭が立候補。全体での順位のほか、6地域別の順位を決める。ゆめには昨年のみらいの成績を上回るだけでなく、中四国1位に選ばれることも期待されている。
公式サイト〈http://www.sunshinecity.co.jp/campaign/cp/ikimonoaz_kawauso-senkyo/〉では立候補者の選挙ポスターを公開しており、10月14日まで投票できる。
飼育員の渡邊洋和さんは「投票は1日1回、1人で何度でもできます。徳島の皆さんの清き一票をお願いします!」とゆめに代わって呼び掛けている。