21日の徳島県徳島市議会本会議で、「就任以来、市政の後退と混乱を招いている」として、遠藤彰良市長=写真=に対する不信任決議案が提出された。記名投票の結果、賛成少数で否決した。市議会事務局によると、市長の不信任決議案が出されたのは、記録が残る1955年以降で初めて。
岡孝治氏(徳島活性会議)ら5人が提出した。岡氏は提案理由説明で、市の財政運営について「枯渇が危惧される基金を取り崩し、過去最大規模の予算を組み続けており、再建の道筋を示していない」と主張。新ホールについて「市の方針は迷走しており、市民の願いを無視した市政運営だ」と批判した。
5月に市が阿波踊り演舞場の桟敷の売買契約を専決処分したことについても「議会の存在を無視した暴挙だ」とし、「総踊り」をはじめとする一連の騒動についても問題解決能力のなさに原因があると指摘した。
その後、出席した全28人(欠員2)が投票し、賛成5、反対23だった。