東みよし町が6月から、町内の小学生と保護者を対象にした無料の英会話教室を始める。小学校での英語の授業が2年後に拡充されることを踏まえ、先行的に英語教育を充実させるのが目的。保護者も参加可能とすることで、家庭で子どもが英語に親しめる環境もつくる。町がこうした英会話教室を企画するのは珍しく、意欲的な取り組みとして注目を集めそうだ。

 指導に当たるのは、鳴門教育大の石坂広樹准教授(国際教育)ら教員3人と留学生、町内の外国語指導助手(ALT)ら。月に2回開き、あいさつや自己紹介などの日常会話を学んだり、簡単なゲームを楽しんだりして、英語に親しんでもらう。対象は町内の小学校3~6年生と保護者。

 小学校の新しい学習指導要領により、現在5、6年生で行っている外国語活動が2018年度から3、4年生で実施される。町は、15年度から「コミュニティースクール」(地域運営学校)事業のアドバイザーとして協力を仰いでいる石坂准教授に助言を求めるなどして、英語教育の充実策を検討。教室開講を決めた。

 石坂准教授は「外国人を相手に英語を用いることが実際に話せる能力につながるため、子どもと外国人が接する機会を増やすことが重要だ。留学生にとっても貴重な機会になる」と狙いを語る。町教委の川原良正教育長は「好評なら対象を1、2年生に広げることも検討する」と話している。

 開講日は毎月第1、3土曜で、会場は町中央公民館(同町昼間、午前9~10時)と町役場2階多目的ホール(同町加茂、午前11時~正午)の2カ所。子どもだけの参加も可能で、23日まで参加者を募っている。